性格を変えようとするのはつらい
最近、というか結構昔から考えていることなんだけど、
性格って何歳ごろに固まるんですかね。
私の経験上だと、大体高校生にあがるとみんな自分の振る舞いや「常識」というものを理解して、大人だな~と思った記憶があります。
それまでの中学校では毎日のように派閥争い、昨日の友は今日の敵、気に入らない奴ははぶるみたいな環境だったので、たった1年違うだけでこんなにも変わるのかと驚きました。
たぶん、私が進学したのは優等生ばかり集まる進学高だったからというのもあると思うけど、かつての同級生が通学バスの中で大して親しくもなかった私に「久しぶり」と自然に声をかけてくれるくらいには、みんな大人になったんだなあと。
私は自分の性格が大嫌いでした。
わがままで、自分が一番、すぐに面倒くさくなるし、嘘をつく。
でもそんな自分は自由で、誰のことも気にする必要がないから、それでいいと思っていました。
そんな調子に乗った私がある日、周りから嫌われていること、自分が大した人間ではないことを思い知らされます。
自分のことを人気者だと思っていたけど、全然そんなことなかった。
私はそれまでの自分を恥じると同時に、私が憧れるあの子みたいになりたいと思いました。
性格っていうのは、変えようと思えば変えられます。
自分のなりたい自分なら、どういう行動をして、どう思うのか。
それを考えて、「あの子ならこうする」実行しました。
吐き続けた嘘は、いつしか本物になります。
考えてもいないことを言ったり、行動したりするのは、とても辛いし、自然にできるようになるまで時間がかかります。
でも気が付くと、いつのまにか望む自分になれていたりします。
それが嬉しくて、もっともっと好かれたくて、
漫画の中のキャラクター、憧れの同級生、映画の主人公・・・
いろんな人の真似をしました。
周囲は度々ふるまいがおかしくなる私を、好意的に受け止めてくれました。
うすっぺらな言葉を喋り、誰にでも良い顔をして、どこか信用に足らない私を。
そのうち、本当の自分はどんな性格か分からなくなりました。
それどころか、今まで自分がどんな風にふるまっていたのか分からなくなりました。
私は喋らなくなり、一人になるようになり、気にかけてくれる友達も突き放すようになっていきました。
なりたい自分になれたはずなのに、それでもあの子にはなれない。
私はみんなに好かれたかったのです。
みんなの一番になりたかった。
あの子と仲良しになればなるほど、自分の駄目さが浮き彫りになって、自分はなんてつまらない人間なんだろうと思うばかりでした。
あれから何年も経ち、そのうち自分の振る舞いを気にしなくなりました。
相性が合う人、合わない人、世の中にはいろんな人がいるし、自分を好きになってくれる人を大切にすればいいし、好きになった人と仲良くすればいいんだと、分かりました。
単純に、無理して望む自分になろうとする気力と体力がなくなったというのもあります。
今の自分は、化けの皮がはがれた、かつての自分です。
わがままで、面倒くさがりで、自分が一番の私。
ただ相手との関係によっては多少気が使えるようになったし、簡単に他人のことを否定しないようになりました。
そこが成長だと思います。
他人の目を気にしすぎるのは変わりません。
嘘を吐き続けた代償か、考えがぶれたりすぐ人の意見に流されるところも、自分に自信がないところも。
これが、私なんだと受け止めることができるようになりました。
結局あの子にはなれなかったけど、こんな自分が好きです。
なんで今、こんなことを考えたんだろう。
人と向き合おうと思ったとき、どう振る舞えばいいか考えたせいかも。
多分これからも私は変わっていくと思うし、そうありたいなと思う。
おわり。
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